
樹木医が行う診断の基本的な考え方と流れ
樹木の診断についてご相談を受ける中で「どのように診断しているのか」「最初から機械を使うのか」
という質問をいただくことがあります。
ここでは、樹木医が行う診断の基本的な流れについて整理してみたいと思います。
樹木診断の出発点は「目視と観察」
樹木診断の最初の段階では、目視による観察が非常に重要です。
樹形や枝ぶり、幹の状態、根元の様子、周囲の環境などを総合的に確認します。
木槌による打診や鋼棒による空洞を探す為の貫入試験などの簡易的な確認も含め、まずは「木そのものがどんな状態か」を把握します。
これが外観診断にあたります。

観察の結果さらに確認が「必要あり」と判断された場合に精密診断を行う
目視や観察の中で、内部の空洞や腐朽の可能性など、
もう一段詳しく確認する必要があると判断した場合に、
精密機器を用いた診断を行います。
これが機器診断(アーボソニック3Dやレジストグラフ)にあたります。
精密診断は「判断材料を増やすためのもの」
精密診断によって得られるデータは、
目視で得た情報に定量的な裏付けを加える役割を果たします。
その結果を踏まえて、伐採するのか、経過観察とするのか、
管理方法をどうするのかを判断します。

診断の流れには一定の基準がある
樹木診断には、東京都の樹木診断マニュアルなど、
一定の考え方や流れが整理された資料があります。
多くの樹木医は、こうした診断フローを参考にしながら判断を行っています。

樹木診断は、
「目で見て、感じて、必要に応じてデータを加える」
という段階的な考え方で行われます。
状況を整理しながら、できるだけ納得感のある判断を積み重ねていくことが大切だと考えています。