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モミジが紅葉せず、茶色いまま葉が残る理由

モミジが紅葉せず、茶色いまま葉が残る理由

「モミジの葉が赤くならず、茶色くなったまま落ちないんですが大丈夫ですか?」

乾燥しやすいここ遠州地域では、この相談をよく受けます。

結論から言うと、多くの場合、病気ではありません。

紅葉って、必ず起きるものではない

秋になると葉は役目を終えますが、

  • 条件がそろえば赤く色づく

  • そろわなければ、そのまま色あせる

紅葉は、木に余力があるときに起きやすい現象です。

赤くならなかったからといって、
それだけで異常というわけではありません。

(紅葉に至るメカニズムはまた他の機会で説明したいと思います)

乾燥しやすい地域で起きやすいこと

乾燥しやすい地域では、

  • 空気が乾きやすい

  • 風が強い

  • 日差しが強い日が多い

といった条件が重なりやすく、葉が水分を失いやすい環境になります。

その結果、

  • 葉が縮れる

  • 葉の縁から傷む

  • 赤くなる前に弱ってしまう

といった状態が起こりやすくなります。

葉が丸まった様子

葉の縁が傷んで丸まった様子(コハウチワカエデ)

茶色いまま葉が残る理由

春から働いてきた葉が、秋に向かって役目を終えていく過程で、オーキシンが減り、エチレンの作用が強まることで、葉柄の付け根に「離層」がつくられます。
通常は、この離層が徐々に完成し、葉は風や重さによって自然に落葉します。

しかし、乾燥や水ストレスなどの影響が強い年は、この離層が十分に形成されないまま葉の老化だけが進むことがあります。

その結果、

  • 葉は茶色くなる

  • しかし、うまく落葉できず枝に残る

という状態になります。

言い換えると、多くの場合これは、

「葉を落とす準備の途中で、葉の方が先に限界を迎えてしまった状態」

です。

夏の水ストレスが影響していることも

ここ数年は、

  • 夏に雨が少ない年

  • 一時的に強く降って、すぐ乾く年

も増えています。

夏の間に水分ストレスを受けると、

  • 葉が早く疲れる

  • 秋に入ったとき、紅葉や落葉を丁寧に進める余力が残りにくい

その結果として、赤くなる前に茶色くなり、そのまま葉が残るという状態が現れることがあります。

秋に見える葉の状態が、実は夏の環境を反映しているケースも少なくありません。

できる対策としては

劇的に変えられるものではありませんが、水ストレスを減らす管理には意味があります。

  • 夏に雨が少ない時期は、根元までしっかり湿るような水やり

  • 表面だけでなく、根がある深さに水が届くことを意識

  • 地表の乾燥を防ぐため、落ち葉やバークなどでのマルチング

「紅葉させるため」ではなく、木を疲れさせないための管理として考えると良いかなと思います。

参考:葉が残るのが普通の木もある

例えばヤマコウバシは、茶色くなった葉をつけたまま冬を越すのが普通の樹木です。

「葉が残っている=異常」
とは限らない、わかりやすい例です。

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